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コラム サービスの眼と芽

社長 齋藤エミリが連載するコラム、サービスの眼と芽。コラムのテーマ「サービスの眼と芽」は、サービスを眼(感じたこと)と芽(気がついたこと)を観点にしたもの。ホテル・レストラン業界の人材紹介会社の社長として、日々の生活で感じたことを毎月1日に公開しています。2004年10月1日から続けているコラムです。お仕事の合間にご覧ください。
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忘れてはいけない「心からの仕事」 (第147回)

2016-12-01
 <サービスの眼と芽 第147回>
早いものであっと言う間に一年経ってしまいました。

先日少し早いクリスマスパーティに行きまして、そのホテルの売店でプレゼントを買った時の事です。
 
私と一緒にいた方がレジの女性に「これから買い物をしますが、有料の袋を買いたいので後で精算の時に用意して下さい」と言ってその場所を離れ、しばらく買い物をしていました。
 
売店にはたくさんのお客様がいてレジにも何人か並んでいる時、先ほどの方が買い物を終えてレジに並びだしました。ふと見ると、レジの女性が違う人に代わって先ほどのお願いをした女性はもうその売店にはいませんでした。そして私の知人の順番が来た時に「先ほど伺った有料の袋はこちらでよろしいでしょうか?」と声をかけられたのです。
 
いったいいつ引き継ぎをしたのか、またどうして知人だとわかっていたのか。
お願いした人でしたら普通にできるかもしれませんが、きちんと他の人でもわかるようにするにはそんなに簡単ではなく、ましてやレジも3か所あり何処に並ぶのかわからない状態の中、素晴らしい仕事ぶりだと感動しました。そのことで、そのホテルの仕事に対する意識の高さを感じました。

お客様にとっては「どのスタッフにお願いしたか」より「何をお願いしたか」が重要で、誰が受けた仕事でも責任を持ってお客様に提供することができる。忘れてはいけない「心からの仕事」を来年も大切にしようと思いました。

1杯のコーヒーを入れ楽しむ一時 (第146回)

2016-11-01
 <サービスの眼と芽 第146回>
出張などでホテルに宿泊すると職業柄でしょうか備品などが気になります。
最近はお客様がより快適に過ごせるように、いろいろな工夫が見られます。
その中で先日宿泊したホテルでとっても良い時間を過ごすことができました。

部屋の窓際にあるテーブルの上にコーヒーカップのセット、コーヒー豆、手挽きのコーヒーミルがありました。それを見て疲れた気持ちも飛ぶようにときめき、早速次の日の朝、豆を挽き、1杯のコーヒーを楽しみました。実を言うと私は普段紅茶を飲む方が多く、コーヒーの豆を挽いたのは初めてでした。

お店などでコーヒーミルを目にすると気になってはいたのですが、つい紅茶用のものを買ってしまうのです。
そんな私がこうしてコーヒーの豆をゆっくり挽き、ミルの引き出しから挽きたてのコーヒーの粉をそっと取り出し、大切に1杯のコーヒーを入れ楽しむ一時はとても贅沢で幸せに感じました。そのコーヒーのおいしさは格別でした!
 

きっとホテルの方はお客様のそんな幸せな時間を想像しながらこの提案をされたのではないでしょうか。
ホスピタリティーとは想像したことを行動し、感じるものなのですね。
 

カナダにて (第145回)

2016-10-01
 <サービスの眼と芽 第145回>
先月カナダへ行ってきました。
広大なロッキー山脈は素晴らしく、感動しました。
野生の鹿も出てきて、とても可愛かったです。

日本では車で山を上る時カーブが多く大変ですが、カナダはまっすぐな道が続き時々緩やかなカーブを感じるくらいで、あっという間に標高2,000メートルを超えてしまいます。
「こんなに長い広い道を作るのは大変だろう」と感心していたら、尚且つ感動することがありました。

人間のわがままで道を作り、自然を分けてしまうことにより動物達が行きかうことができなくなってしまうので動物専用の歩道橋を作ったのです。地下通路もあるのですが、警戒心の強いクマなど大型の動物は地下を嫌うので歩道橋も作ったようです。
そしてその歩道橋もただ作るのではなく、より自然で土や草も感じることができ、デザインも素敵で、けっこうお金をかけたそうです。

便利になることには常に忘れてはいけない大切なことが必ずあります。それは「やさしさ」。
そのことに気づき、何をするべきかを考え行動することができる。広大な自然の中で人の心の広さと温かさを感じました。
 
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目標の最後は継続 (第144回)

2016-09-01
 <サービスの眼と芽 第144回>
夏が終わり暦の上では秋ですが、まだまだ暑さは続くでしょう。オリンピックは終わりましたがパラリンピックが始まり、まさしく「スポーツの秋」です。
 
今年の夏のオリンピックでは選手やサポートする方からの言葉でとても考え深いものがありました。選手は皆さん「金」のメダルを目標にするのは当然のようですが、それでもそう簡単ではなく頑張っても結果、他のメダルを取られた方がいる中での言葉。

「銀は金より良いと書く」「銅は金と同じと書く」

そうです、結果として皆さん反省は十分にするでしょうし、その悔しさが次へのバネとなるでしょう。でも、そこまで頑張って勝ち取ったメダルはちゃんと心から自分を称えて欲しい。「ごめんなさい」と謝る選手がたくさんいますが、その言葉への私たちの思いは「ありがとう」です。

「金」のメダルを取った選手の次の目標は「継続」になり、これもまた大変なことです。どんなことでも目標の最後は継続になるでしょう。

私も目標に向かって進んでいます。

つまみ覚え (第143回)

2016-08-01
 <サービスの眼と芽 第143回>
登録されているスタッフに先日質問されました。
 
「職場でいろいろな人に指導されてもそれぞれ違うので判断できず、混乱しているうちに怒られて、どうして良いかわからないんです。どうしたら良いんですか?」
 
そうですね、普通は各職場には教育担当者がいて、誰から指導されるのか最初に言われます。
わからない時はその人に聞くことができますが、シフトや職場の環境によりいつも同じ人が教えてくれるとは限りません。
 
例えば、求人先の教育担当者は誰でもわかるようにバッジを付け、顔や名前を覚えるより単純にわかりやすく聞くことが出来ます。そして、新しく入った人でも「このバッジを付けている人に聞けばいい」という安心感から少しでも不安感を抑えられます。また、教育担当者からの統一した指導で正しい仕事を覚えることになります。
 
しかし、求人先にその事を提案してもなかなか実行するには難しい事情があるようです。
では、どうしたら良いか。
 
難しいことは考えずに、「この人の仕事すごいな。」とか、「こんな仕事ができたら良いな。」と感じる人の良い所だけをまねすることが近道です。例えば、それは同じ職場だけではなく、普段プライベートでも意識すると見つける事ができるはずです。人は完璧な人はいません。しかし誰からでも一つは学ぶ事があるはずです。
 
ですから、部分的に良い所を見つけ、まねをする。表現として、わかりやすく言うと、まるでつまみ食いをするように「つまみ真似」「つまみ覚え」です。その積み重ねで少しずつたくさんの事を覚えていくでしょう。後はシステムを気にして慣れる事です。いつも必ず同じ事を繰り返し職場の人の動きに共通点があれば、それがシステムです。念のため確認はして下さいね。
 
仕事は相手に求めるより自分から動く気持ちの方が達成感を味わえるし、やるだけやると自分に言い訳しなくて済むからきっと「自分の心」も気持ち良い。
 
笑顔で気持ち良く働くあなたに逢える日を楽しみにしています。

サービスの眼と芽(第1回~119回)までのコラム

サービスの眼と芽
 
第1回~119回までのコラムは、ウェブサイトのリニューアルに伴いこちらからご覧いただけます。
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